• 冬の雨は煙

    2003年1月1日 update

    午前1時10分。
    このくらいの時間の冬の雨はとにかく煙のようだ。

    近所のネオンの川をまたぐ橋の上で私はいつもそう思うのである。
    雨は基本的には好きな方だと思う。 高校生の頃はバスに乗るのがいやで、レインコートも着ずに自転車で登校したものだ。 雨が降ると遠くを見渡す感覚というか、染み渡るというか、とにかく満ちていくような気分になって満足感が生まれてくる。 もちろん、靴が汚れたり、お気に入りのアウターが着れなかったり、寒いのに手袋で傘をさすのが困難だったり、一日中なんだか頭痛がするような気がしたり。
    これは、とっても嫌だ。いやだいやだー。
    だからなのだろうか?そのココロが反映しているのだろうか?冬の雨はいつも定まっていないのだ。

    夏の雨は違う。熊本は特にあの独特の執拗な湿気。もっとはげしくて、輪郭があってべたべたとまとわりつくかんじ。
    あとは皆様の感覚にお任致しますが、私はとにかく冬の雨は煙のように思うのである。

    煙には動きがあって実に面白い。
    例えば、燃えている焚き火の上にある、束のような煙。
    例えば、煙草の火の先にある少し広がった煙。
    例えば、お香などから出る細い煙。
    燃える点から煙になるその縁をカオスの縁(0.273)というのだそうだが、日々は煙のように広がっている。
    そういうわけで、日常の煙。
    まずはご挨拶。
    どうぞよろしくお願い申し上げます。

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