• 14 – 名前のない

    2022年3月5日 update

    数年前の8月。眼科の待合室で隣に座っていた親子の会話が聞こえてきた。
    「今日は広島に悲しいことがあった日だから読書感想文ははだしのゲンにしようか」との問いかけに、当たり前でしょといわんばかりに「うん」と答えたお子さん。普段の生活が見えるような会話がずっと忘れられない。
    生まれ育った街では毎年8月に3回、決まった時間に黙祷のサイレンが市役所から鳴っていた。今も多分鳴っているのだと思う。子供の頃から私はずっとたたかいのない日々を望んでいる。

    不安の少ないやさしい世の中であることを考えたい。そのためにはもっと勉強することも必要だ。食卓ではいつもそういう話が中心になる。さまざまな考えがあるということはいつも意識しながら、身近でももっと普通に政治や世の中のこと会話できるといいなと思う。
    情勢が気がかりで夜になると入ってくる情報に祈る気持ちになる。
    言葉はまだまとまらないままだけど、
    私と同じ気持ちの人の分までここに書いておきます。
    この悪夢が1秒でも早く終わってほしいと強く望みます。

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