• 縁と円

    2006年12月17日 update

    懇意にさせてもらっているサロンがある。夫がたまたま見つけたお店で、えらく気に入ったらしく、私にも行ってみたら?と勧めるので当時引っ越したばかりだった私は新しいサロンへ行くという冒険をした。シャンプー後のヘッドマッサージや手作りオーガニックお菓子とコーヒーを出してくれるという手の届くサロンで、素敵な女性が店長。性格もはっきりした方で、流行のスタイルも個性的なスタイルも旬の匂いにも敏感。サロンやエステではこういう静かな気持ちになれる場所についつい向いてしまうのである。ライブにも足を運んでくださったり、気に入ってCDをお店で流してくれたり。しかも家までご近所。「これも何かのご縁」縁というものを強く感じてしまった。

    縁とは不思議なものだ。以前は親しくしていてもどちらかが急に忙しくなったりするとぷっつり切れてしまうこともある。逆に、社交場でのつながりだったものが、ふとしたきっかけで家々を行き来する仲にまで進展する。何事もタイミングなんだろうけどその時々の個々の心情が周辺の変化につながるのかもしれない。縁なんてものは存在するはずがないと思っていたのはもうちょっと若い頃。物事を曲がって捉えてしまうのは若さの象徴なのかもしれない。そういえば、一度「友達は自分を写す鏡です。」と言われたことがある。そんなわけないと思っていたが、今はそうかも?と思ってしまう。縁とは不思議なものだ。

    円のように過去も未来も現在も繋がっているというのは宗教的な見解から言うと「輪廻」というそうだが、私は輪廻と言う言葉の意味を手塚治虫の「ブッダ」で知った。点と点を繋げていくと線になり、線は弧を描いたり形を作り出したりする。点は人で、線は縁で円になる。あと少しで2007年がやってくる。 新しい線を繋げて。


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